本日のゼミは両角さん(D)と迫さん(D)の発表がありました。
両角さんはオーストラリアにおけるナショナル・カリキュラム開発をめぐる3つの論争について整理をされていました。3つの論争については、①連邦政府による国家レベルでの教育の統制と自治、②社会系教科の構造における文化・統合、③歴史教育におけるオーストラリア人の物語の方説と排除、という3つが挙げられ、それらを①は政策面、②は教科構造面、③は学習内容面の論争であるとジャンル分けをして、論争の構造化を試みており非常に興味深く聞いていました。ゼミの中では、日本との文脈においてねじれがみられることへの配慮についての指摘があったり、実際にこのカリキュラムを受けた子供や教員、社会全体ではどのように受け止められているのかについての情報が欲しいといった指摘が飛び交っていました。
迫さんは𠮷田成章先生の論文に取り上げられていた「Community-based Lesson Study」の事例について、論文内の記述を基に分析を行った成果を発表してもらうとともに、「養成・採用・研修」の一体化の視点から、より学生や教員が自発的に研修や授業を受けられる方略として「Project-based Lesson Study」を取り上げていただきました(迫さんは学生が深いアプローチに変容せざるを得ない状況、深いアプローチを志向するような状況と指摘なさっていました)。今後はこの二つの概念を現状の教員研修や大学教育の改善にどのように生かしていくのか、そのうえで東広島市の「広域交流型オンライン地域学習」はどのような示唆を与えているのかが明確になってくると非常に面白いと思います。教員になる身として教員研修がより良いものになる方略を研究している本研究は、非常にありがたいと思っています。
最近めっきり寒くなり、そろそろ冬支度をしないとと思う今日この頃です。皆様、体調には十分お気をつけて研究を進めていただけると幸いです。
(B4 内田 智憲)